かつて炭鉱のまちとして栄えた北海道夕張市は、北海道のほぼ中央に位置しており、札幌市や新千歳空港から約60km圏内にあるなど、都市部へアクセスしやすいのが特徴です。特産品である「夕張メロン」は、誰もが一度は聞いたことのある夕張が世界に誇るブランドメロンです。そのほか、花の名山として知られている「夕張岳」や春は桜、秋は紅葉の景勝地である「滝の上公園」冬は「マウントレースイスキー場」など、四季を彩る豊かな自然に溢れた地域です。
北海道夕張高等学校は、創立86周年の1学年1クラスの普通科高校です。夕張高校では、あらゆる教育活動を通じて社会人として求められる基礎的な3つの力と夕張市まちづくりコンセプト「Challenge More」を体現する主体性・意欲を身につけることを目指しています。そのほか、北海道内でも屈指のICT環境を活かした授業や、小中高連携のマンツーマンオンライン英会話や海外短期留学といった特色ある教育活動にも力を入れて取り組んでいます。
夕張高校は、市内唯一の高校であり入学者が減少傾向にあったことから、2016年より市と高校が一体となり「高校魅力化プロジェクト」をスタートしました。この取り組みを加速させるべく、2022年より市外生徒の受け入れ環境の整備や夕張高校ならではの魅力あるカリキュラムの検討を進めています。中でもカリキュラムについては、現在取り組んでいる地域課題(夕張)の解決をテーマとした「総合的な探究の時間」を核とした内容となる見込みであり、さらに2022年に夕張市長、教育長、夕張高校学校長で定めた夕張高校魅力化事業の「ビジョン」である「リバースイノベーション」を実現させる新カリキュラムの作成を目指しています。この新カリキュラムの実施にあたっては、地域や企業との密接な連携や調整が必要となることから、今回「地域・教育魅力化コーディネーター」を1名配置し、高校魅力化事業の推進体制を充実させることが急務となっています。
【業務内容】
◇地域と連携したカリキュラムの運営支援
夕張高校では、総合駅な探究の時間で学年ごとに「夕張」に関するテーマを設定し、「未来を見通して、推測・計画する力」や「自ら課題を見つけ、解決する力」を養うことを目的として実施しています。(1年生:夕張を知る、2年生:未来の夕張を考える、3年生理想の夕張をつくる)
この授業の実施にあたっては、地域社会との密接な関係が必要となるため、コーディネーターの方には、高校と地域や企業、小中学校など繋げる調整事務や授業全般のサポートを行っていただきます。
◇放課後、公設塾などを活用した地域社会での学習環境、学習機会づくりの支援
夕張市では、高校魅力化の取り組みとして市内高校生を対象とした公設塾を設置しています。その公設塾や放課後などを活用した地域社会での学習環境、学習機会づくりやサポートなども行っていただきます。
◇SNS等を用いた広報活動
夕張高校の教育活動に関する広報は、主に学校ホームページや夕張市広報での周知を行っていますが、効果的かつ十分な情報発信ができていないことに対して課題意識を持っています。既存の媒体の活用や、新たなSNS等を開設しての情報発信を行い、夕張高校及び高校魅力化プロジェクトに関する広報活動の強化を市、高校と協力して行っていただきます。
【高校からメッセージ】
夕張高校は、地域の皆様からの多大なご支援やご協力を得ながら、探究のプロセスを重視した教育活動を行い、生徒たちが大きく成長することができる学校です。その成長を、より一層支援するために、コーディネーターの方には、地域の方々との「ハブ」としての役割を期待しています。素直で明るい生徒、熱意のある教職員とともに夕張高校を盛り上げましょう!
【市役所の担当者からメッセージ】
夕張市は唯一の財政再生団体であり、限られた予算の中で財政の健全化と地域活性化の取り組みを両立させた行政運営を行っています。夕張高校魅力化プロジェクトは、生徒数が減少している夕張高校が廃校となった場合のまちの将来への影響の大きさを考え、2016年に財政再生計画の抜本的見直しにおいて、市の主要施策として位置づけ、挑戦する生徒を後押しする取り組みを進めてきました。私たちと一緒に高校そして夕張市を盛り上げていきましょう!