九戸村は岩手県北部に位置し、人口5,500人ほどの小さな村です。総面積の70%程を山林原野がしめており、100万匹以上のヒメボタルが生息しています。基幹産業は全国トップクラスのブロイラー生産を中心とした農林畜産業で、わさびや甘茶といった特産品でも注目を浴びています。
村内唯一の高等学校で全校生徒は65名、1学年1クラスの普通科高校です。総合的探究の時間を使った「伊高むらおこし会社」を媒体にし、商品開発やプロモーションビデオの制作、ゲーム開発など様々な分野に挑戦しています。進路別に公営塾も設置されているので、学習面でのサポートも万全です。
伊保内高校は2021年の入学者減少により、廃校の対象となりましたが、上記の試みにより、2022年度に再び廃校対象から外れました。2021年度の入学者が全員村内生であったことからも分かるとおり「地域の高校」と認識されていた本校は、「伊高むらおこし会社」を中心とした生徒がやりたいことを実現する場の提供、そして支援する体制を整備し2022年度の村外入学者の増加を達成しました。より生徒の希望を理解し、それを実現しうる体制の整備のために、2名の地域魅力化コーディネーターを募集します。
【業務内容】
下記の業務を希望に応じて振り分けます。もちろん着任後、自らの意思で他の業務を提案いただいても結構です。
1.伊高むらおこし会社運営
伊高むらおこし会社とは生徒がやりたい事に挑戦できる場として、2021年度から総合的探究の時間に導入した試みです。今年度は生徒の希望をもとに、商品開発・販売、PV制作、ゲーム制作を行いました。しかしながら、こういった試みを臨んで来た訳ではない生徒も多々いるため、役場の職員が授業内だけでそういった生徒と十分にコミュニケーションを取るのは難しい場面もありました。地域魅力化コーディネーターの方々には、そういった自分のやりたい事が表現できない生徒達とより深く関わった上で企画運営することで、むらおこし会社の活動をより意義あるものにしていただきたいと思います。
2.地域みらい留学生の募集業務
当校は2022年度より生徒の入学受付を開始し、2名の入学者がありました。引き続き募集を継続しますので、HP上での募集ページの作成や合同説明会、個別説明会への出席、オープンキャンパスにおける見学者対応をお願いします。
3.寮生の管理
県外から入学する地域みらい留学生は村が用意する寮で暮らします。(2023年夏に完成予定。現在は宿泊施設で代用)彼らの生活支援や生活指導をお願いします。
【役場の担当者からのメッセージ】
伊保内高校は2021年度の入学者が20名を割り廃校対象となりました。早急な対策が必要ということで、当時担当課の所属でもない私が担当者として高校に送り込まれました。それまで高校とのやり取りもほとんどなく、一体どうなることかと不安になっていた時に一緒に事業を進めてくれたのが写真の久保田教務主任です。高校に対して役場主導の施策は反発が大きいことが予想されましたが、久保田先生のおかげで周りの先生方の理解をスムーズに得ることができました。
それから2年間伊保内高校の魅力づくりとして様々なことをしてきましたが、まだまだやれたなと後悔する部分の方が多いのが正直なところです。しかしながら、他業務との兼任であり高校の業務に割く時間に限界があること、そして定期的に担当者が異動してしまうことから、これまでに作ってきた試みを引継ぎ、そして新しいチャレンジをしてくれる村職員以外の人材が必要なのです。
私たちと一緒に、全国から選ばれる学校づくりをしましょう。